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蚊帳ってなぁに? |
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寝(ね)る前に蚊や虫から身を守るために、ふとんのまわりをネットで囲(かこ)むものだよ。
映画「となりのトトロ」でさつきちゃんとメイちゃんが木の実を庭に埋めて芽が出てくるのを、夜、ふとんの中から眺めるシーンがあるんだけど、あれって蚊帳の中から庭を見ているんだよね。
昔の家って網戸(あみど)なんかないから、夏は雨戸(あまど)を開けて、虫が入らないようにしたこのネットの中で寝(ね)たんだよ。 |

「となりのトトロ」舞台 |
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「となりのトトロ」の舞台背景は昭和30年ごろ。
汐文社発行の「昭和のくらしと文化」には写真とイラストで昭和時代のできごと、生活の様子や文化を紹介します。季節の工夫、家庭の電化製品、駄菓子屋、団地のくらし、交通の移り変わりなど、子どもに身近なテーマを多く取り上げ
菊屋の蚊帳が紹介されています。 |
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蚊帳はいつ頃からあるの? |
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虫(むし)がうるさくて眠(ねむ)れなかったことってあるかな?
昔(むかし)の人も、きっとそんな不便(ふべん)なことが嫌(いや)で寝ているときも蚊(か)に刺(さ)されない工夫(くふう)を考えたんでしょう。
日本では奈良(なら)時代になってから本格的に蚊帳(かや)が作られました。
これは唐(とう=今の中国)から蚊帳を作る方法が伝わったからでした。
この頃、蚊帳の素材(そざい)は絹(きぬ)や木綿(もめん)で色は白色でした。
これが、「奈良蚊帳(ならかや)」と呼(よ)ばれていたそうです。
室町(むろまち)時代に入って、この「奈良蚊帳」の売れ行きに目を付けた近江(おうみ=今の滋賀県)の商人が素材(そざい)を麻(あさ)にして高価(こうか)な麻の蚊帳を作りました。 |
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麻(あさ)は湿気(しっけ)を吸収(きゅうしゅう)する能力(のうりょく)が優(すぐ)れているので、麻の蚊帳の中は絹(きぬ)や木綿(もめん)の蚊帳の中よりも、さらっとしていて、涼(すず)しさを感じることができ、蚊よけだけでない蚊帳のよさを付け加えたものです。この頃、トトロに出てくるような緑(みどり)色の蚊帳が出来たんだよ。
そんな麻の蚊帳は上流(じょうりゅう)階級(かいきゅう)だけの贅沢品(ぜいたくひん)でした。
江戸(えど)時代の庶民(しょみん)の蚊帳は紙で作られた「紙帳(しちょう)」とよばれたものでした。これは紙製(しせい)の蚊帳で和紙(わし)をもみほぐして、それを張(は)り合わせて作ったようで、大きさは普通(ふつう)の蚊帳並みで、壁面(かべめん)に30センチ角(かく)くらいの窓(まど)があって、そこにだけ、蚊帳の切れ端(はし)が縫(ぬ)いつけてあったそうです。 きっと暑苦(あつくる)しかったことでしょうね。 |
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このように、庶民とは少し離(はな)れたところの麻(あさ)の蚊帳でしたが、合成繊維(ごうせいせんい)の蚊帳が出始める1960年頃までは滋賀(しが)県を中心に蚊帳作りは盛(さか)んでした。
合成繊維(ごうせいせんい)の蚊帳がではじめと同時(どうじ)に、この昭和(しょうわ)40年ころから蚊帳の使用(しよう)が減(へ)りました。
これはちょうど鉄筋(てっきん)コンクリート製(せい)のアパートなどの集合住宅(しゅうごうじゅうたく)が東京などで作られ始めた時期で、この建物(たてもの)には蚊帳をつる鉤(かぎ)を取り付ける場所はありませんでした。
また、アルミサッシが普及(ふきゅう)したり、クーラーが出てきたり、強力(きょうりょく)な殺虫剤(さっちゅうざい)が登場し、あわせて下水道(げすいどう)が完備(かんび)されたり、とさまざまな要因(よういん)が蚊帳を過去(かこ)のものにしていきました。 |
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蚊帳はどうやって使うの? |
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昔からあるものは部屋の四隅(よすみ)の縁(ふち)から吊(つ)るタイプ。
これは毎日、吊ったり、たたまなきゃならないから、家族の協力が必要なんんだ。
蚊帳のたたみ方はなかなかむつかしく、一番のお兄さんやお姉さんが蚊帳の当番だったんだよ。
また、家によっては夏の間、カーテンを開けるようによせておいて、夜になって寝るときに蚊が入らないように広げて吊ったようだよ。
今ではベッド用の蚊帳もあってハリーボッターがホグワーツ校で天蓋(てんがい)付きベッドに寝ているけど、そんな気分が味(あじ)わえるんだ。
もっとすごいのは赤ちゃんが蚊に刺(さ)されないように、ちっちゃなワンタッチの傘(かさ)のような蚊帳もあるんだよ。大きいのは大人も入ってお昼寝が出来るんだ。 |
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蚊帳の材料はなぁに? |
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蚊帳はたての糸(いと)と横(よこ)の糸(いと)からできているんだけれど、その糸(いと)の種類(しゅるい)がいろいろあるんだ。そして、そのたて糸(いと)と横糸(よこいと)とを織(お)り合わせてでんぷんのりで固めて蚊帳はできていたんだよ。
昔からの高級(こうきゅう)な蚊帳は麻の糸で、できていたんだ。
麻は吸湿性(きゅうしつせい)が良くて湿気(しっけ)をとるから蚊帳の中の湿度(しつど)が下がり、蚊帳の外よりも涼(すず)しく感じることができると言われ人気があるんだな。
また、昔から麻は電気(でんき)を通(とお)しにくい絶縁体(ぜつえんたい)としてビリビリこないように電線(でんせん)工事などでも使われていたそうだったんだな。 |
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そう言えば、おばあちゃんのまたそのお母さんたちはたちは、カミナリがなったら、おへそを隠(かく)して蚊帳の中に逃(に)げると安全(あんぜん)だと信(しん)じていたみたいだよ。
でも、麻の蚊帳はなかなか高いので綿(めん)の糸でできたものもあるんだよ。
それから、化学繊維(かがくせに)ができて麻とレーヨンを混(ま)ぜてつくった糸や、テトロンやナイロンでできた蚊帳も出回るようになっただけれど、そのころから、だんだんと蚊帳を見かけなくなったみたいだなあ。
また、蚊帳は縦(たて)糸と横糸をでんぷんのりで固めていたため、おせんたくができなかったけど、いろいろ工夫(くふう)して、おせんたくもできるカラミ織(おり)の蚊帳もできました。21世紀(せいき)のみんなに合うように進歩(しんか)しているんだよ。
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蚊帳は今でも使っているの? |
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昭和40年頃からだんだんと蚊帳が使われなくなってきたみたいだね。
みんなのお父さんや母さんのたちも蚊帳を覚(おぼ)えていないかもしれないね。
でも、ここにきてまた蚊帳の人気(にんき)が高まってきたみたいだよ。
殺虫剤(さっちゅうざい)が嫌(きら)いだとか、自然(しぜん)の風に当たりたい、閉(し)め切った部屋(へや)で寝るのがいやだとか、扇風機(せんぷうき)やエアコンの風も直接(ちょくせつ)あたると疲れるから蚊帳のようなものが欲(ほ)しいとか、家族(かぞく)がひとつ蚊帳の中で安心(あんしん)して安眠(あんみん)できるようだとか・・・・いろいろな理由(りゆう)で蚊帳を求(もと)める人が増(ふ)えているんだよ。 |
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なるほど、蚊帳は虫を殺(ころ)さずに自分を守(まも)るという、平和(へいわ)で思いやりのある道具(どうぐ)のように見直(みなお)されているんだよね。
殺虫剤(さっちゅうざい)が強力(きょうりょく)になれば、ゴキブリなどの虫たちも殺(ころ)されるものかと強くなっていくような気もするし、いろいろな病気もふえてきそうな気がするからね。
蚊帳を使うことによって地球環境(ちきゅうかんきょう)を守(まも)ることにもつながるような気もしないかい?
小学5年生の教科書(きょうかしょ)に 「ホタルが住(す)む水辺(みずべ)」というものがあったけど下に写(うつ)しておいたから読(よ)んでみてね。 |
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| 小学5年生の教科書(きょうかしょ)から |
| ホタルの住む水辺 平成14年度版教科書 光村図書出版 5年下 49〜50ページより |
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他にも環境(かんきょう)の変化にホタルが影響(えいきょう)を受けた例(れい)についてまた別の報告がされているぞ!
また、ある子どもたちは「お父さん、お母さんが子供のころは、ホタルが家の周りにたくさんいた。それを採ってきて「かや」というものの中に入れて光を楽しんだそうだ。と報告しています。
これはホタルがたくさんいた時代には、かやがなければねられないくらい、カなどの虫もたくさんいたことを示しています。殺虫剤などの薬品で害虫が減ったと同時に、ホタルも減ったのでしょう。
このように見てくると、単に川の水をきれいにしても、ホタルはもどらないことが分かります。
<東京都・日野市でのホタルを復活(ふっかつ)させる会さんからたのまれました>
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わたしたちの生活や生産の方法は、昔に比べて大きく変りました。街灯がついていれば夜、外を歩くのに安全です。
カなどの虫の中には、病気を運ぶものもいるし農作物に害虫が付いてはこまります。
このような生活や産業の近代化は、私たちが望んできたことでもありるのです。
そういう人間にとってよいと思ってしてきたことが、実は、ホタルのすめる場所をなくすことになっていたのです。
ホタルを調べることは、わたしたちの生活を考えることにつながっていました。
ではどうすうるのか。
それはわたしたち一人一人につきつけられた課題なのです。 |
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蚊帳は日本にしかないもの? |
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蚊が出るところには蚊帳のようなもが世界中にあるんだけれど、英語(えいご)では蚊のことを「モスキィート」といって網(あみ)のことが「ネット」だから、蚊帳のことを「モスキィート・ネット」って呼(よ)んでいるんだよ。
蚊のいるところに、蚊帳はあるんだけれど、今の大きな問題(もない)は蚊よりもマラリアという虫なんだ。この虫はアフリカなどの暑(あつ)い国にいて、刺(さ)されると死(し)んでしまうというこわい虫なんだ。
アフリカでは毎年100万人以上の5歳未満(みまん)の子どもがこの虫に刺(さ)されて命を落としています。だからアフリカの国々やほかの熱(あつ)い地域では蚊帳を心から欲(ほ)しいと願っているんです。
なによりも、まずは、いのちがたいせつだよね。
マラリアから
いのちを守るのも蚊帳なんだよね。
自然を守ったり、やさしいこころにしたり、いのちを守ったり、安眠でいるようになったり蚊帳には、いろいろな役割(やくわり)があるんだよ。
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アフリカのカメルーンの病院にも
蚊帳はありませんでした。
日本から、古田さんたちが
応援(おうえん)に行ってます。
生まれた赤ちゃんも
みんな、みんな蚊帳で
助かると良いですね。 |
蚊帳があればマラリア虫に刺(さ)されることもなく命(いのち)がすくわれるのです。
アフリカのマラリアで困(こま)っている人々を助けましょうと、今、日本からも
毎年たくさんの蚊帳がアフリカなどの熱い国々へ送(おく)られているんだよ。 |
こうして、蚊帳が世界の子どもたちを救っているんだよね〜。蚊帳ってすご〜い。
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