漱石ゆかりの老舗
菊屋旅館の菊屋の蚊帳
ー静岡県伊豆修善寺ー


江戸時代の中期から360年の歴史を持ち、文豪・夏目漱石も滞在した伊豆、修善寺温泉の老舗旅館「菊屋」さんでしたが、伊豆全体の観光客減少による観光ピンチの中で、平成16年には大雨洪水の被害を受け、経営危機に陥っていました。
 このままでは経営を続けられないと、経営者は20年間の期限で、大手ホテル運営会社=(株)共立メンテナンス様に営業権を譲り、1年以上の改修工事のあと平成18年7月15日にリニューアルオープンをしました。

 これまでの大広間は、客室に改築され、部屋数を増やし、食事は、レストラン方式を導入。
 一方、天井は昔ながらの格子天井、各部屋へは黒電話が備え付けられ、コンセプトは「温故知新」。古いものを守りつつも、新たなサービスを提供する「レトロ・モダン」。

  かくして、玄関から渓流をまたぐ廊下をわたり、緑豊かな中庭を囲んで、宿泊施設が続く伝統と重みのある老舗旅館は、みごとに復活されましたが、そこには人間力を集結させたホスピタリティに溢れています。



ホスピタリティの極めは「蚊帳」

 湯回廊「菊屋」は21世紀に復活させた菊屋の純麻100%カラミ織の蚊帳を採用。
 「蚊帳の中」の心地よさを知っている人でも、蚊帳を外して、たたむには経験と技術が必要とされます。

  合理化や低コストのみを追い求めると、蚊帳の中の心地よさを味わうことができませんが、総支配人の福島様は、これまでのやり方にこだわらない従業員教育に重点を置いて陣頭指揮を執っていらっしゃいます。

  合理化を進める中で、合理化しないこの「蚊帳の中」にこそ、おもてなしの本質があると言えるのでしょう。

 菊屋旅館
   伊豆市修善寺 0558-72-2000    http://www.yukairou-kikuya.net/